BLAN.CO

2021/09/28 10:42

BLAN.COが皆さんにお届けしたいと願っている「余白」。そうはいっても、忙しくてそんな暇ないよ!と、感じられている方も多いのではないでしょうか?皆さんに「余白」を身近なものに感じてもらうため、巷の人々にとっての「余白」とはどんなものなのかをご紹介していきます。


第3回目は、2003年に結成され国内外で活躍する4人組インストゥルメンタル・ロックバンド、LITEの井澤さんにお話を伺います。LITEの他にも凛として時雨ピエール中野さんらと結成したカオティック・スピードキングや元[Alexandros]の庄村聡泰さんらと活動を始めた不楽、足るなど幅広く活動をされています。そんな井澤さんにとっての「余白」とはどんなものなのか伺いました。




ー井澤さんは、幅広く活動されお忙しくされてそうな印象ですが、コーヒー・キャンプ・釣りなど息抜きを上手にされているように見えます。


コーヒーに興味を持ち始めたのはいつ頃だったのでしょうか?

豆にこだわったりというのはごく最近なのですが、元々コーヒーは好きなんです。毎朝4人分くらい淹れて午前中には飲みきって、お昼にまた淹れて飲むみたいな感じで、なんなら水より飲むくらい (笑) 当時はこだわりなく安く買える豆ででしたが、家にいれば自分で挽いて淹れていたし、外にいれば缶コーヒーをずっと飲んでいました。 大学生でバンドを初めてそれからツアー中なんかは、エナジードリンクのノリでめちゃくちゃな量飲んでいて、メンバーと過ごしている=コーヒーが絶対近くにあるような。元々生活の中というか自分のバンド活動において、コーヒーは必要不可欠な存在でした。

豆とかまでこだわりはじめたのは去年からですが、コロナ禍になったから新しく始めた趣味とかではなく、元々好きで興味のあったことが家でもやれることだったって感じですね。


ーちなみに、元々コーヒーがお好きってのは、いつ頃からなんですか?

大学生、バンド始めたくらい....、いやそれよりも前かもしれないです。


ー高校生のテスト期間とかみたいな?

それをいうならば、小学生の頃からコーヒー牛乳が好きでした。それが日課だったんですよね。

でもちゃんと好きになったのは大学生くらいかな。缶コーヒーのブラックが急に好きになって、逆に甘いコーヒーが飲めなくなったんです。それからはもうずっと缶コーヒーを飲み続けてましたね。あと単純にお菓子にもタバコにも合うし、手持ち無沙汰になった時にタバコ吸うのと同じ感覚で、「あ、コーヒー淹れよう」ってなるんです。付き合いは長いですね。




ーそれでコロナで時間もできたし、もっとやってみるか!とさらにこだわりはじめたのでしょうか?

いや、あまり関係ないですね。きっかけはコロナなのかもしれないですが、だからコーヒー淹れるぞと決意したわけでもないし。俺は音楽をずっと家で作ってたから、バンドやる以外はずっと家にいれたわけで、やれる時間は元々あったんですよね。


コーヒーと同じで、キャンプ始めたのもコロナで始めたわけじゃないんですよ。SNSに載せるようになったり、同じタイミングでキャンプが流行ったりして、俺も同じように見えてるのかもしれないけど、遡れば2011年の東日本大地震を見て非常用と思って揃えたものが、「あれキャンプ行けるじゃん?」ってなったのが始まりで。きっかけというのはそういった大きな出来事なのかもしれないけど、やろうと思ったのは必然というか、何か決意したとかではなく、俺の中では自然な流れなんですよね。だから、去年コーヒー豆を挽いてみようってなったのは、ちょうどその時になにか新しいこと探してただけなんだと思います。


ータイミングがたまたま同じだっただけで、コロナはあまり関係なかったと。

そうそう。たまたまおうち時間だ〜って言われてた時期だっただけで、全く関係ないですね。俺自身がずっと刺激を求めているタイプなので、自分の中でやりたいことを突き詰めちゃうんです。キャンプもやり始めたらそこには沼があって、今度はこういうのやってみたいな、あれもやってみたいって色々模索しながら、道具をひとつひとつ揃えたりを楽しんでいます。


ーそうなんですね。

そもそも、キャンプのやり始めて俺が一番やりたかったことって、朝寒い中コーヒーを淹れて、飲むことだったんですよね。

自分がやってることに結びつく何かまた新しい刺激が欲しくなる時ってないですか?それで、元は自分で朝コーヒーを淹れたい、そこから挽きたいになって、ふとキャンプだったら自分で焙煎できるんじゃ?と思って、やってみたらまあ美味しかったんです。そこからはごく自然の流れで、もっと上手くできるのでは?とあれこれ試したくなって、家でもやるようになりました。だから、コロナが流行ってなくても俺は近いタイミングでやり始めてたと思います。




ー次々やりたいことが出てくるのって一種の才能だと思います。世の中には趣味がなくて...とか、何か始めたいけど何から始めれば...と悩む人もいると思いますが、そんな人たちに井澤さんからアドバイスはありますか?

コロナの流れでやるというのがよくないんじゃないかな?制限・抑制されてしまったからやるのではなくて、自分の中で単純にやってみたいことがあって、それを実現できるタイミングかどうかなんだと思います。何かこの状況だから初めてみようではなく、やりたいことって皆本当はたくさんあるけど、気が付けていないだけなんじゃないかなって思ったりしますね。


ーそれを気がつけるかどうかってどんな違いがあるのでしょうか。

アンテナですかね、対外でも、対自分でも。今はSNSがあって、自分の興味に関連する物がたくさん出てくるから、外からの情報は持っているはずなんですよ。その中から自分の好きなものを取捨選択する時代ですよね。俺は、その中から好きなものを選びとることそのものを自分のセンスとして評価してもいいんじゃないかと思うんです。そもそも自分が何が好きだったのかを思い返したら、やりたいことって見つかるのではないでしょうか。

俺もまだまだやりたいことがいっぱいあって、次に自分がやりたいことってなんだろうって毎日考えてるんです。車を運転しているときとか、基礎練でベース弾いてる時とかに次俺何したいかなってずっと考えてて、常にアンテナが動いているというか。


ーそれは意識して考えてるんですか?

いや、それは性格だと思います、単純に(笑)同じことをやってそこにずっと留まっているよりは、「自分が楽しくあるためには」をずっと考えて生きていたいと思っていて。それはなんというか、俺なりの健康維持法になっています。新しいことに進む自分を見ていることが心の健康を保ってるんですかね。だから永遠と気分転換してるみたいな(笑)




ーその感覚、わかる気がします。やりたいことが見つからないっていう人って、自分の気持ちよりそれを見た他の人になんて言われるかとか気にしているような。

やれない理由は人によって色々あるとは思いますよ。それこそキャンプってお金かかるので、単純にお金が今ない人にはできないし。世の中にはきっと色んな制限があるけど、なんとかなる場所を見つけた趣味ってありますよね。それこそ俺自身もキャンプを始めるのは敷居高かったです、お金かかるので。それでもキャンプを始められたきっかけは、単純に知り合いがテントくれて、焚き火台はBBQ用で持ってたから、「あとちょっとでは?」って思ったから始められたんですよね。

あとは、お金ない中で昔やった趣味は釣りでしたね。釣りは今でも趣味なんだけど、当時はお金かけずにやれることって位置付けでした。でもやり始めてみたら沼で(笑) 結果、お金かかっちゃいましたが、一番初めのやり始めるときにお金掛からないことっていっぱいあると思うんです。ランニングとかも一番最初は身一つでやれますよね。沼って言われる由縁で、最終的にめちゃくちゃお金掛かるかもしれないけど、始めるときはハードル高くないことっていっぱいあると思います。


ーじゃあなかなか始められない人っていうのは最初にゴールを見過ぎってことですか?

んー、人によってやれない理由も色々あると思うので、一概にこうって言えないけど、見つけられない人にどうこうっていうよりは、何かやりたい人に対して、まずはやってみなよに尽きると思います。単純にやってみたいことに挑戦してみて、やってみたら意外とハマることっていっぱいあるんじゃないでしょうか。




ーBLAN.COもまさにその通りで、コーヒーにハマってくださいではなく、何か違うこと考える思考の「余白」にしてくださいというものなんですよね。井澤さんは、そういう意味では「余白」ばっちり取れてますよね。

そうですね、俺「余白」だらけって言ったけど、本来「余白」を取る人間じゃないんですよ。やりたいことも多いし、スケジューリングがちがちにしちゃうんです。だいぶ厳しく、いつ何して、次の仕事までに準備をいつ終わらせてとかやってて。それって、やり切った時の満足感はすごくあるけど、予定をこなしている時はテンション上がらないんですよね。でも、終わって何もなくなると何か予定を入れたくなるんです。だから、ずっとないものねだりしてるのかもしれないんですけど (笑) 忙しい時には、早く休みたい、キャンプ行きたいってなるけど、休んでると次こういう仕事したいとか、曲が浮かんできたりするので、そうするともう3日間くらいずっとPCの前から動かず、曲作るとかしちゃうし。


ーなるほど。

本来自分のやりたい生産性のあることの前には、必ず「余白」がありますね。しばらく暇な時間があってずっとゲームしてた時に、何かやらなきゃってなって。そういう時に、曲が思いついたりとか、こういうことやってみたいとか出てくるから、結果「余白」によってやりたいことが出てくるし、やりたいことが多すぎると「余白」を求めるし。両方がないと成り立たないと思いますね。


ーそれは普段働いてる人とか、誰にでも言えることですね。

そうだね、本来日本人って何もしていないことが怖い人が多い気がするけど、ずっと仕事のことだけ考えててもよくないし、バランスが大事だと思います。それは寝るでもいいし、俺みたいに忙しくするでもいいと思う。やりたいことがあるならひとまずやってみなよ!っていうのが俺から言えることですね!


Text& Photo  by:あがた ゆり


------------------------------------


special thanks:井澤 惇 (LITE)

LITE (ライト)

2003年結成、4人組インストロックバンド。これまでに5枚のフルアルバムをリリース。独自のプログレッシブなリフやリズムからなる、エモーショナルでスリリングな楽曲が話題となり、アメリカ、ヨーロッパ、アジアで海外ツアーやフェスへの出演など国内外で注目されている。 2021年3月に公開された、大泉洋主演の映画「騙し絵の牙」では全編にわたり劇伴を担当した。現在は、LITEのアウトテイクやリミックス、コラボ曲などを毎月デジタル・リリースしており、10月16日には、渋谷O-Eastにてワンマンライブを開催する。

【ライブ情報】

タイトル: Stay Close Session

2021年10月16日(土) 渋谷TSUTAYA O-EAST

LITE ワンマンライブ

Guest: avengers in sci-fi / DÉ DÉ MOUSE / 青木ロビン(downy/zezeco) / 辻友貴(cinema staff / peelingwards) / Yuto Uchino(The fin.) / and more...

OPEN 17:00 / START 18:00 

会場チケット: 前売 ¥4,000 (Drink代別)

配信チケット: ¥2,500 ※アーカイブ配信:10月19日(火) 23:59 まで

プレイガイド: イープラス ZAIKO 


HP:https://lite-web.com

Twitter:https://twitter.com/LITE_JP

Instagram: https://www.instagram.com/lite_jp/